秘匿されているものこそ
見たくなる。
日野市の全職員に配布されたオリジナリティあふれる「職員手帳」。この刺激的なタイトルと中面で展開される少々自虐的な日野ウンチク、職員や市民をモチーフにした個性派キャラクターたちが生まれた背景には、市の認知度の低さに対する強い危機感がありました。住みたい街ランキングではいつも圏外の日野市。そこで一方的にPRするのではなく、自ずと魅力が「伝わる」ようにするにはどうすれば良いか。職員のみなさんを巻き込んでワークショップを重ねるうちに、「お役所仕事」からはかけ離れた熱いロングプロジェクトになっていきました。「絶対に人に見せてはいけない」という、秘匿されているほど無性に見たくなる人間の心理をついたPR作戦は、結果的にテレビ、新聞、雑誌とさまざまなメディアで取り上げられています。誤算は1つだけ、カンプのために描いたイラストを気に入っていただいてそのまま採用となり、ADは夏休みを返上して大量のイラストを描くことに…。