MY QUESTION

MY QUESTION

四分円でつくる「問い」のかたち

「答えよりも面白い問いを考えよ!」と先生が声かけをする授業があります。
「MY QUESTION」は、カードゲームと6ステップの授業を通じて、日常に溢れるさまざまな「問い」に出会い、深め、自らの「問い」に発展させていく、「教育と探求社」が提供するプログラムです。
そして「問いそのものを可視化して生徒の好奇心をドライブさせるにはどのような表現がよいか」というのが、クライアントから受けた禅問答のような「問い」でした。
生徒の想像力を邪魔しないために、具象性を避け無属性にしつつも、ワクワクさせたい。どうにもつかみどころが見つからない中で、手探りで見つけたのは四分円でつくられたQの一文字でした。言葉と言葉の掛け合わせが行われるフィールドには、喜怒哀楽など特定の感情を想起させない配色を意識しながらも、四分円のパターンが文字にパターンに自在に変化することで、躍動感と広がりを生みました。

Client: 教育と探求社
Year: 2025

<クライアントの声>

このプログラムのデザインを相談したとき私たちが持っていたのは、「問いには力があるはずだ」「でも、その力をどうやって生徒に届けられるだろうか」という、まだ言語化しきれていない手ざわりのようなものでした。
俵社さんは、そんな曖昧な段階から並走してくださり、私たちが発した断片的な言葉の奥にある意図や願いを、丁寧にくみ取ってくださいました。しかもそれは、“単に見た目を整える”という域にとどまらず、私たちもまだ「見えていなかった本質」を一緒に掘り起こしてくださる、そんな共同作業でした。
完成したデザインには、「MY QUESTION」というプログラムの根っこにある思想─「問い」を育てること、「問い」を通じて世界を見ること、そして「問い」を持つ自分自身と出会うこと─が、見事に宿っています。
今思えば、俵社さんとの制作プロセス自体が、「MY QUESTION」で生徒に届けたい学びのあり方そのものでした。私たちの「問い」に1つだけの正解はなく、誰かと対話を重ねながら、自分の中にある輪郭を少しずつ見出していく─そんなプロセスを、私たち教育と探求社がまず体験できたように思います。
言葉にならない違和感や、見過ごしていたこだわりを、素晴らしいデザインに昇華してくださる俵社さんに出会えたことは、私たちにとって何よりの財産です。本当にありがとうございました。これからこの「問い」の旅を、全国の生徒たちと一緒に歩いていくのが楽しみです。